私は英語の歴史に興味があり、今の英語ができるまでの間、様々な部族における文化の中でどのように変化していったのか、今の英語という形を成すまでの原始的な英語を、冠詞を中心に研究しています。
英語は今現在、世界で主流とされていますが、それまでにはフランス語がプレゼンスを高めた時期があったり、意外かもしれませんが、他の言語に押されて英語が消滅しかけた時期もありました。例えば現在「a」や「the」というと、それしかありませんが過去には14通りの「a」や「the」がありました。どういった課程を経て、今の形に消滅・統合されていったのかに注目していくと、やはり文化的な対立の存在は色濃くあると感じ、その要因を解明してみたいと思うようになり、卒業論文のテーマもこの延長線上で考えています。
その上で、現在私が専攻しているメジャーの立場から考えると、現在、世界には約8, 000の言語があるとされていますが、それぞれに考える平和の姿は1つではないと言えますし、「平和とはこれです」という1つの解が無い限りにおいて、1つの目標を設定するのは不可能だと思います。ただ、言葉を通じて価値観を共有しあうことでみんなで創り上げるのが平和ではないでしょうか。平和とは「目的」や「結果」ではなく、平和とはプロセスであり、状態だと考えられると思います。求め続ける、その態度こそが重要ではないでしょうか。さらにその「求め続けようとする態度」を多くの人と共有することに、人間の可能性があるのではないかと、私は考えています。